先日このような質問がありました。
＝＝＝＝＝ Kさん ＝＝＝＝＝
転売では利益率が重要と言います。
私も本業でものを売る仕事をしているのでこの考え方自体は正しいと思います。
ですが多くのメルマガを見ていると利益率が高ければ正義、というような風潮を感じます。
利益率自慢をしているだけのような感じでしょうか。
久能さんは利益率についてどのように考えていますでしょうか。
＝＝＝＝＝ ここまで ＝＝＝＝＝
確かに利益率は重要という事は、
私もそのように思います。
ただこれはあくまでも私個人の意見ですが、
あまり利益率に縛られすぎるのもどうなのか、
と思っています。
というかむしろ利益率に縛られすぎて、
なかなか仕入れられなかったり、
なかなか売れなかったりしてしまうと、
本末転倒。
私がいま教えている方々は、
10人以上いるのですが、
その方々にはこのように伝えています。
「利益率は気にする必要はないです」
「具体的にいくら利益が出たのか？の方が大切です」
利益率が高くて1000円も稼げた。
利益率が低くて1000円しか稼げなかった。
実際にはどちらも1000円稼げているわけですから、
何も違いはないわけです。
作業としても、
全く同じことをするだけ。
このように考えると、
利益率にあまり意味なんてありませんよね。
結局は稼げれば良いだけなのですから。
もっと言うと利益率が高すぎるのは、
むしろ良くないとさえ思っています。
どのような物でも適正価格がありますよね。
適正価格があるから、
仕入れ先も、販売者であるあなた人も、購入する人も、
みんなが得をする。
仕入れ先や購入する人のことを考えずに、
自分の利益だけを求めてばかりいると、
どこかで歪みが出てきます。
例えば安く仕入れようとばかり考えていると、
当然不良品をつかむ確率は高くなります。
始めは問題なかったとしても、
保証してくれなくなる事も大いにあります。
出品価格を高くしすぎてしまうと、
なかなか売れない事につながります。
始めは順調に売れていたとしても、
「この人って、いつも高いな」
と敬遠される事にもつながります。
「え！？この値段でこの商品クオリティ！？」
と、クレームにつながる確率も上がっていきます。
私が言うのもどうかと思いますが、
そもそも転売って何か新しいものを
生み出す仕事ではありません。
安く仕入れられる所から買って、
高く買ってくれる人がいる所で売るだけ。
本来ものを売るという仕事は、
何かしらの付加価値を付けるからこそ、
間に入る人に利益が残るわけですよね。
転売の場合はこの付加価値は、
「欲しいものを探している人に、
代わりに仕入れてきて届けてあげる」
というだけ。
あとはちょっと汚れやホコリを落としたり、
問題がないかチェックするだけ。
パソコンのような精密機器の場合、
もし代金を支払った後に問題が出てきても、
メルカリとかだと保証対象外なわけですから、
付加価値なんてないに等しいですよね。
大きな利益ばかり追い求めるのではなく、
『仕入れ先や購入者に失礼が無い程度の適正価格』
を意識してみてください。
すると自然と仕入れられますし、
商品もどんどん売れます。
「問題がある商品が届いたらどうしよう…。」
「販売後に問題が出たり、クレームがきたらどうしよう…。」
このようなストレスもほぼ無くなるので
気楽に楽しく転売ができます。
それどころか購入者さんからお礼を言われたり、
仕入れ先からちょっとおまけしてもらえたり、
ちょっとした優遇をしてもらえたり、
といった事にもつながります。
安定して長く稼ぎ続けたいのであれば、
これを忘れないでください。
近江商人の経営哲学として有名な言葉に、
「三方よし」というものがあります。
「商売において売り手と買い手が満足するのは当然のこと。
社会に貢献できてこそよい商売といえる」
という考え方。
転売では社会貢献は関係ないように思うかもしれませんが、
購入者がその商品を使って何か経済に影響あることを、
するかもしれません。
仕入れ先も適切な利益を残すことで、
他の事業に投資したり、
多く税金を納める事につながるかもしれません。
もちろんあなた自身が稼げなければ意味がありません。
ですが自分の利益だけを追い求めたり、
煽られたりはしないこと。
「適正価格」を忘れないようにしましょう。
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